青空のうえに、、

絵に書いたように澄みわたった青空。

長雨で遅れていた稲刈りが始まっています。

皆忙しく働いているのに、私の気持ちは上がってこない。

 

休耕田いっぱいに育ったコスモスに混じって

大量の雑草が背丈ほどに伸びているのを見ながら、

なんとかしなければ、と、気持ちは焦っているけれど体が動かない。

明日こそはと毎日思う。

 

仏壇で見つめる夫の写真を横目で見ながら

 なんで一人にしてしまったんだよ!

なんてつぶやいてみるけれど

長い間、心の奥深く押し込んでいた気持ちが

このところ頭をもちあげてきた。

封印していた涙は一度流れはじめると、

もうどうしようもなくほほをつたって落ちてくる。

 

昨日、夫の従兄弟が新米を届けてくれた。

彼の横にはいつも奥さんがいる。

いつも一緒にいる。

私だってそうだった。

いつも一緒だった。

 

他人を羨んだことなんて一度もなかったのに、いつも一緒のふたりを羨ましいと思った。

 

どうにもならない現実だけど、

病気とた戦った夫を納得して送ったはずだったけれど

やっぱり一緒にいたかった。

二人で一緒に年齢を重ねたかった。

 

毎日、大声で歌ってごまかしてきた気持ちは

このところ、コントロールできなくなってきた。

 

あの青空の上に、夫はいるんだろうか。

そこから、私は見えているんだろか。

 

あいたい。

もう一度声がききたい。

 

あいたい。


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