思い。
雨の音を聞きながら目ざめるのも、
たまにはいいもの。
雨にしっとりと濡れ、一面のみどりが生きいきとよみがえる。
空を見上げて、このところ頻繁に思う母のこと。
末っ子の私をつつみこむように可愛がってくれた母。
嫁いでからも、休日になると
今日は来るか?
と、よく電話がかかってきた。
いかない。
と、言うと
そうか、、、
と、寂しそうに電話を切った母の心情が
今はわかる。
親孝行したい時に親はなし。
よくいったものだ。
皆が同じおもいを繰り返しい生きている。
ただ、夫にはもう少し生きてほしかった。
息子に父親とはこういうものだと、生きざまを。
娘たちには深いふかい父親の懐の暖かさを
感じさせてあげたかった。
なにより、おとなになった息子と二人で
大好きなお酒を飲ませてあげたかった。